毎日のスキンケアやメイクなど、女性には美容代が掛かると言われています。
若い頃からメイクに興味を持ち、プチプラアイテムなどを使用してオシャレを楽しんできた女性も、大人になれば、好きなメイク道具を買ったり美容院に通ったりと、毎月の美容代が掛かっているという方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。
今は、男性向けの化粧品の市場も伸びているという背景も受け、1ヶ月あたりの美容代について、20代~40代の男女1,200人にアンケートを取り、美容にまつわるこだわりや、やりくりについて聞いたことをまとめてみました。
みなさん、どんなこだわりがあるのか、良かったら参考になさって下さい。
20代、30代、40代の男女各200人、計1,200人にアンケートを実施しました。
本記事で紹介しているデータは、本調査のアンケート結果から算出した平均などの値です。個人差があるので、あくまで参考としてご利用ください。
この記事の「美容院代」には理髪店などを含みます。
1ヶ月あたりの美容代は?
20代、30代、40代の男女それぞれ200人ずつ計1,200人を対象としたアンケートの結果、1カ月あたりの美容代(スキンケア用品・メイク用品それぞれの購入代と、美容院※にかかる費用)の平均は、男性が3,794円、女性が5,661円となり、その差は1,867円でした。
※理髪店などを含む
年代別に見ると、30代の美容代が男女ともにもっとも多いという結果でした。
特に男性に注目してみると、20代男性が3,943円、30代男性が4,752円であるのに対し、40代男性は2,776円と大きく減少します。このことから、30代男性と40代男性の間で美容に対する意識の世代間ギャップがあることがわかります。
30代男性と20代女性の差で見てみると、わずか568円しかありません。
「30代男性は20代女性並みに美容代をかけている」というのは言い過ぎかもしれませんが、それに近いお金を使っているのは興味深いところでした。
調査対象:20代、30代、40代の男女各200人、計1,200人
調査地域:全国
調査期間:2023年7月3日
調査主体:MoneyGeek編集部
調査委託先:アイブリッジ株式会社
化粧品(スキンケア用品+メイク用品)の平均は?
ここからは、上に紹介した美容代の中から、化粧品(スキンケア用品+メイク用品)代に注目してみます。
女性が1カ月に使っている化粧品代の平均は、スキンケア用品(2,256円)+メイク用品(1,480円)で3,736円という水準でした。これを年代別に見てみると、30代の女性が一番高くなっています。
しかし「スキンケア用品代だけ」に注目してみると、もっとも高いのは40代女性という特徴がありました。
そして、40代女性のメイク用品代は20代女性よりも低く、40代女性は「メイクよりも肌の美しさを重視している」様子がうかがえます。
1ヶ月のスキンケア用品代(化粧水・乳液・美容液・パックなど)は?
1カ月あたりのスキンケア用品代(化粧水・乳液・美容液・パックなど)は、すべての年代で1,000円未満が最多となっていますが(以下のグラフを参照)、平均値をとると、年代が上がるほど高くなっています。
スキンケア用品代の平均は、20代女性が1,870円、30代女性が2,393円、40代女性が2,505円でした。
20代は美容に回せるお金が少ないということもあるかもしれませんが、まだまだ肌の悩みが深刻ではないともいえそうです。
コメントを見ると、40代女性からは「メイクよりもスキンケアにお金をかけたい」という回答が多く見られました。
コメントの傾向としては、20代女性は「スキンケア用品はたっぷり使いたいのでコスパ重視」という声が多く、40代女性は「スキンケア用品は良いものを使いたい」という意見が多くありました。
1ヶ月のメイク用品代は?
1カ月のメイク用品代平均は30代女性(1,568円)が一番高く、40代女性(1,350円)が一番低いという結果でした。20代女性は1,523円でした。
金額帯を比較すると、どの年代も1カ月あたりの購入額は1,000円未満がもっとも多くなっていますが、その割合は年代が上がるごとに増えています。
メイク用品代の平均が全年代中一番低かった40代女性は、「1,000円未満」(34%)と「1,000円~2,000円未満」(21%)で過半数を占めています。
では化粧品(スキンケア用品・メイク用品)はどのような場所で購入することが多いのでしょうか。また、購入場所に年代の違いはあるのでしょうか。
購入場所として挙げられた場所を年代別上位5位までをピックアップします。
スキンケア用品・メイク用品の購入場所(5位まで 複数回答)
ドラッグストア | ドラッグストア | ドラッグストア | |
ECサイト (Amazon、楽天など) | ECサイト (Amazon、楽天など) | ECサイト (Amazon、楽天など) | |
百貨店 | ブランド独自の通販・オンラインショップ | ブランド独自の通販・オンラインショップ | |
100円ショップ | 百貨店 | スーパー・コンビニ | |
ブランド独自の通販・オンラインショップ | スーパー・コンビニ | 100円ショップ |
どの年代も購入場所の1位はドラッグストア、2位はAmazonや楽天といった大手通販サイトが占めていました。
30代と40代は、ブランド独自の通販・オンラインショップが3位につけましたが、20代は、これに代わって百貨店がランクイン。
20代がオンラインショップよりも百貨店を選ぶ方が多いというのは意外でした。
30代や40代はお気に入りのブランドやアイテムがある程度固まっているけれど、20代にとっては、実際に試すことができたり、美容部員のアドバイスが聞けたりする百貨店に優位性があるのかもしれません。
一方で、20代の4位には100円ショップが入っていました。デパコスと100円ショップをうまく使い分けていることがうかがえます。
女性の美容院代平均は?
美容院代については、美容院を利用した際、1回あたりにかかる料金と、1年間に通う回数を調査しました。
1回あたりの美容院にかかる額の平均は7,510円で、1年間に通う回数の平均は3.1回でした。これをベースに計算すると、1年の美容院代は23,281円、1カ月あたり1,940円となります。
美容院1回あたりの平均金額は20代女性(7,878円)が一番高く、30代女性(7,709円)、40代女性(6,977円)と続きます。
1年間に通う回数は40代女性(3.3回)、30代女性(3.1回)、20代女性(2.9回)と順序が逆転しました。
美容院代に関するコメントを見ると、「カットは自分でする」というセルフカット派や、「カラーリングは自分でして、カットは美容院で」などと、美容院代を節約している人が一定数いました。
男性の美容事情は?
最近では、若い世代を中心に男性も美容意識が高まっています。特に近年では、オンラインミーティングでの画面映えを意識した需要もあるといわれています。
そこで、男性の美容事情についても調査しました。
男性の化粧品の利用率
まずは、男性の化粧品(スキンケア用品・メイク用品)の利用率と、それぞれの1カ月あたりの購入額を調べました。
全年代で見ると、スキンケア用品を使っているのは54%で、1カ月あたりの購入平均額は1,333円でした。
男性が使うおもなメイク用品には、眉を整えるアイブロウや、肌をきれいに見せるファンデーション、吹き出物などのあとを隠すコンシーラーなどが挙げられます。
メイク用品の利用は全体で21%、購入平均額は740円でした。
年代別に見ると、利用率は20代男性と30代男性はともに24%で、だいたい4人に1人がメイク用品を使っています。一方、40代男性の利用率は15%で、世代間の意識差があることがわかります。
男性の美容院(理髪店)の利用
男性の美容院(理髪店も含む)の利用については、1回あたりの平均金額が5,690円で1年間に通う回数は3.6回でした。
年代別に見ると、1回あたりの平均利用額は20代(6,516円)と30代(6,150円)とほぼ変わりはありませんが、40代男性は4,421円です。
1年間に通う回数は、女性よりも髪が短く手入れも必要となるからか、男性の方が総じて多くなっています。平均は1年あたり3.6回ですが、もっとも多いのは2カ月に1回のペース(14%)でした。
1回あたりの利用額と1年間に通う回数から算出すると、30代男性が髪のケアに使うお金は年間24,538円で、女性を含めても一番高い金額でした。
美容へのこだわりのポイントや美容代のやりくりの工夫とは?
スキンケア用品代、メイク用品代、美容院代への支出状況から、世代ごと男女別の傾向を見てきました。
寄せられたコメントから、皆さんの美容へのこだわりや美容代を節約するために工夫していることを紹介します。
- スキンケアをちゃんとすればメイク代は安くすむと思っている。特に保湿は化粧のりに影響があるので、保湿クリームにはお金をかける」(30代女性)
- 「くせ毛がひどいので縮毛矯正は高くてもしっかりやってくれる美容院にいく。そのかわり、メイク用品やスキンケア用品はコスパ重視」(40代女性)
- 「美容院にあまり行かないので、シャンプーやコンディショナーはいいものを使う」(30代女性)
- 「スキンケアはプチプラの化粧水をたっぷり使う。脱毛などの美容医療にはお金をかける」(30代男性)
コメントで多かったのは、抑えられるものは抑えて、ここぞというところにはお金をかけるように意識してメリハリをつけているという内容でした。
- 脱毛などは、機械を買ってでもできる限り自分でやりたい(30代男性)
- 顔のコンディションを保つことを重視。評判の良い美容機器を、セールなどを利用して購入している(30代女性)
- ヘアカラーは自分でして、美容院はカットのみ利用する(40代女性)
光脱毛器や、美顔器などセルフケア用の美容機器を活用して、自分でできることはできる限り自分でというコメントもありました。
その他
- 美容院は、カットモデルで無料で切ってもらう(30代男性)
- 髪が伸びてもすぐにカラーをしなくても目立たないように、グラデーションに染めている(30代女性)
上記のほか、サンプルを使って肌に合うかきちんと確認してから購入するという、無駄遣いを防ぐためのコメントも見られました。
美容代について まとめ
今回、20代、30代、40代の男女1,200人に、美容にかかるお金について調査しました。
男女で見ると1カ月あたりの差は1,866円でした。この違いを大きいと感じるか、あまり変わらないとするかは人それぞれですが、男性も美容にお金をかけていることがわかりました。
髪の毛を切りに行く頻度も考慮すると、女性とさほど変わらないレベルでお金がかかっている人も少なくなさそうです。
また一言で美容代といっても、それぞれに「肌にお金をかけたい」「髪を大切にしたい」と、こだわりのポイントがあります。こだわるところにはお金をかけて、それ以外のところはプチプラアイテムを活用したり、セルフケアをしたり、お金がかからない工夫をしている人が多こともわかりました。
男女ともに身だしなみにお金がかかる時代なので、「使うところには使う、節約するところは節約する」という賢さが大切そうです。
引用元:MoneyGeek「1カ月あたりの美容代平均は女性5,661円、男性3,794円。一番お金をかけているのは男女ともに30代! 」