使用方法を誤ると、コンタクトレンズで失明してしまうこともあるのをご存じでしょうか?
普通のソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズの他に
「1日使い捨てレンズ」や「2weekタイプ」、さらにはカラーコンタクトレンズと用途に応じた様々なタイプがあります。
使用方法を守って使う分には便利で手放せない方も多いと思いますが、ついやってしまいがちなことをしたために、失明してしまった方もいます。
今回は失明に至ることもあるアカントアメーバ角膜炎について、「ザ・世界仰天ニュース」で放送されていたことを元に書いてみようと思います。
やってしまいがちなこと
ソフトコンタクトレンズ(2weekタイプ含む)の場合、普段の洗浄・保存にはコンタクトレンズ専用の洗浄液を使いますよね。
番組で放送されていた方の場合、旅行先にコンタクトの保存液を持って行くのを忘れてしまい、
宿泊先のホテルのコップに水道水を入れてコンタクトレンズを保存しました。
使っていたコンタクトレンズは、2週間使い捨てソフトコンタクトレンズ。
「1日なら大丈夫でしょ」、とついやってしまいがちな行動かも知れません。
とんでもない悲劇が
翌朝、右目にコンタクトレンズを装着すると激痛が。
そのうち治まると思っていたのに、次の日も激痛が走り目も開けられないほどまぶしくなったそうです。
病院で診察してもらうと、角膜に傷が付いて炎症を起こしていたとのこと。
炎症を抑えるためのステロイドの点眼剤を処方され、しばらく様子を見ていましたが、
痛みはだいぶましになったものの、症状は悪化してしまいます。
右目は白くにごり、ほとんど見えなくなってしまったそうです。
アカントアメーバ角膜炎
アカントアメーバ角膜炎
アカントアメーバと呼ばれる微生物が原因で起こる角膜感染症で、最近数年間増加しています。アカントアメーバは川や沼、土壌や公園の砂などに広く存在しています。
洗面所など、水周りにもいることが多いようです。細菌性角膜炎と似た症状ですが、人によっては特に強い痛みを感じることもあります。
アカントアメーバ角膜炎を発症した人のほとんどはソフトコンタクトレンズ使用者です。
毎日使い捨てにしなければならないレンズを再度装用してしまったり、再装用可能なレンズでもこすり洗いやすすぎなど、決められた取り扱いができていない場合がほとんどです。
アカントアメーバの特効薬はありません。すこしでも効果のある抗真菌薬や消毒薬を点眼する、角膜の表面を削るなど、いろいろな治療法を併用しますが、きわめて治りにくいのが特徴です。出典:日本眼科学会
角膜の専門医がいる病院で診てもらったところ「アカントアメーバ角膜炎」だったそうです。
アカントアメーバは自然界に広く生息しているアメーバの一種で、通常は全く害はありませんが、
角膜が傷ついていた状態で感染すると角膜を溶かし、最悪の場合は失明することも。
このアメーバは家庭の水道水にもいるとのことです。
この方はたった1度水道水にコンタクトを入れたことで、アカントアメーバに感染してしまい右目の視力をほぼ失ってしまいました。
入院治療
アカントアメーバ角膜炎の治療法
悪化すると角膜に穴が開いて、角膜移植を受けることも出来なくなるとのこと。
このままだと見えないままになってしまうとのことで、入院治療だそうです。
点滴・点眼による抗真菌薬の投与、感染した角膜を削り取る方法で行われるそうですが、
この方の場合は症状が進行し角膜がかなり薄くなっていたそうです。
そのため、点滴と点眼のみで治療することに。
点眼薬は激痛で地獄の苦しみだったそうです・・・。
その後
その後も10年間症状に苦しんでいるそうです。
現在は、医療用コンタクトを使用されているそうですが、コンタクトを外すと右目はまだ白いまま。
光だけは目をつぶると見えるそうですが、あとは全く見えないとのこと。
今は角膜を待っている状態で、見えるようなればいいなと思っているそうです。
普段使っているコンタクトレンズで、まさか目が見えなくなってしまうようなことになるとは思わなかったとおっしゃってました。
まとめ
コンタクトレンズを水道水で洗うのは感染症の危険もあるので、絶対にやめた方がいいですね!
ここで一つ疑問に思ったことが。
ハードコンタクトの場合、使用前に水道水で洗い流してから装着します。
こちらは大丈夫なのでしょうか?
調べてみるとハードコンタクトの場合は、水分を含んだレンズではないので、アカントアメーバも入り込まないとか。
水道水を普段から使用できないソフトコンタクトレンズの場合、失明の恐れがあることを念頭に取り扱いに注意した方がいいですね。
しかしハード・ソフトコンタクトともにコンタクトレンズを使用している以上、目の調子がおかしいと思ったら早めの受診です。
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