昨年の夏の肛門激痛体験。
病名は「肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)」。
なんか他人には知られたくないような病名です。
今回は、突然襲ったこの「肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)」の様子を、経過ごとに書いていこうと思います。16日間の日々です。
始まり
私は事務職なので、座っている時間が長いです。
ある日、突然おしりに違和感を感じました。肛門周辺がちくっと痛いような、へんな感じです。
心当たりがあるとすれば、真夏の炎天下を1時間近く歩いた日があったこと。この時に汗で蒸れて、擦れたりして痛くなったんじゃないかと思いました。
最初に痛みを感じてから2日目までは、なんとか座って仕事が出来ました。それが痛みの序章とは知らずに…。
病院へ行く
痛みを感じて3日目のことです。
いつものように会社で座って仕事をしているとだんだん痛みが増してきて、じっと座っていられない状態に。さすがに体に異変を感じ、会社を早退。すぐに病院へ行くことにしました。
でもおしりの痛みで病院へ行ったことがありません。
肛門科に行けば間違いないのでしょうが、なんだか敷居が高く感じます。
とりあえず痔かも知れないと思い、会社の近くにある痔の治療で評判が良さそうな「内科」に行くことにしました。
症状を伝え、診てもらいます。診察台に横向きになり、触診と肛門鏡による検査です。
その結果、外にも中にも痔が出来ているとのこと。坐薬(注入軟膏)が処方されました。
痛みが悪化する
病院の先生からは、「二週間後にまた見せに来て」と言われ、坐薬(注入軟膏)も二週間分もらいました。
この感じですと、きちんと薬を使っていれば徐々に治るみたいに思います。そのため安心して帰宅の途につきました。
翌日。痛みはまだあったのですが、昨日病院で薬も処方されましたし、痛みは徐々に引いていくと信じていたので、普通に会社に行きました。それなのに、昨日よりも痛いんです💧
そのため、一日痛みを我慢しながら、だましだまし会社での時間を過ごしました。
ついに仕事に行けなくなる
翌日。おしりが痛すぎて、とうとう会社を休んでしまいました。
寝ていても起きていても、ずーっと痛いんです。唯一、鎮痛剤(ロキソニン)が効いている時間だけは、まるで天国のような時間!
しかし不運は続きます。
手持ち分の唯一の頼みの綱のロキソニンがなくなりました💧他の鎮痛剤を飲みましたが、私の場合この痛みには全く効きません(;´・ω・)これはもう重症かも知れないと思い始めた頃でした。
とにかく「この格好ならラク」、と言う姿勢がないので本当に地獄。
痛くて死にそう
どんな姿勢でも痛い=24時間痛い なのです。
そればかりか食事も、楽しみではありません。なぜなら座ることも苦痛なので、痛くてツラくて、食事を楽しむどころかやっつけ仕事(-_-;)
どんな姿勢でも痛みはずっとあったのですが、寝ている姿勢の方が体はラクなので、寝ながら動画を観たりして気を紛らわせていました。
長時間その姿勢で過ごしていましたが、いつまでも激痛なのに変わりありません。
薬も効かないほどずっと痛いので、気分も落ち込んでしまい、家族の誰とも話したくなくなりました。子どもが様子を見に来た時も、心無い言葉を発してしまうほどに。もう発狂しそうです!
ゆっくりお風呂に入る
なんとかならないのか、痔の痛みを和らげる方法を調べていたら、お風呂でよく温まり血行を良くすることが良いらしいので、夕方からゆっくりと湯舟に浸かってみました。
お風呂から出た後は、少し痛みがひいたような気がしましたが、やはりまた痛さが戻ってきました。
「痔ってこんなに痛いの??」
もう疑問しかありません。ここまで色々やりました。温めてもダメ、注入軟膏を使ってもダメ、安静にしていても、どんな姿勢でいても痛いなんて。
どれくらい痛いの?
なんとも例えようのない痛みですが、おしりに針が10本束で刺さっている痛みと、なまりでグーっと押されているような痛み。こんな感じの痛みなんです。痛さが二種類も…。
もう何もやる気が起きず、とりあえず横になるけれど痛くて眠れやしません。
痛すぎて、思わず患部を鏡で見てしまいます。皮膚が盛り上がっているように見えて、痔ってこんな??と思いました。
イボの形をしているものと表面の腫れ。その腫れが激痛。
もう痔ではないなと、薄々感づいていました。でも何なのか原因不明です。
あまりに痛がる私を見て、家族に「病院へ連れて行こうか?」と言われます。
しかし当時の私にはまた病院へ行くという発想が全くありませんでした。注入軟膏を使っていればいつか治ると思い込んでいたからです。
しかし色々悩んだ結果、最初に行った内科ではなく、もっと専門的にみてもらえる外科へ行くことにしました。
エコー検査
次の日、朝一番で病院へ行きました。エコーで診てもらい、膿(のう)だと言われます。
先生から、「もう少し病院に来るのが遅かったら重症になって死んでいたかも」と言われました💧なぜなら細菌が血液に入って全身に回って!
そんな大変な状態だったなんて全く知りませんでした。
切開手術
そのため、すぐに切開して膿を出す手術の運びとなりました。
私にとって初めての手術体験がおしり(笑)心の準備もないまま、すぐに手術開始です。
でも行われる場所は手術室ではなく、診察室の一角にある診察台。カーテンを引いたら、先生と看護師さん数名が入り処置が始まります。私は横向きになり、エビのような格好に。
そして先ず最初に麻酔。この麻酔の注射の痛みは想像出来て、普通の針の痛みでした。至って普通の痛みに思えます。次に患部をメスでスーッと切られます。麻酔が効いてなかったのか??この痛みは今すぐにでも思い出すくらい、切られている感覚があって、本当に痛くて怖かったです。
膿は2か所に出来ていたようで、2回とも同じように切られました。本当に痛かったのですが、声も出さずに我慢我慢です。
すると看護師さんが優しく声をかけてくれます。
[st-kaiwa-11824]痛くないんですか?[/st-kaiwa-11824]
それはそれは激痛!!でしたが、病名がつくまでの原因不明の痛みの方がツラくて激痛だったので、切れば楽になると思えば我慢出来ました。
男の人だと、大声で叫んだりする人も結構いると言っていました。女性の方が痛みに強いと言いますもんね。
切って膿を出した後に、ギューーーッとつまんで中身を全部出します。
そのつまんでいる感覚もわかるんです😓もう怖すぎです!!患部からはたくさん膿が出たようです。
術後「ガーゼが傷口に突っ込んであるので、お風呂は入らないように」と先生に言われました(シャワーはOK)。
ひとまず無事に終わり、心底ホッとしました。抗生物質を処方されたので、離れた薬局まで不自然な歩き方で向かいます。どうもおしりに違和感があり、へんな歩き方になってしまいます。
しかしそれ以降、あのおしりの激痛は嘘のように消えます。手術した傷跡の痛みは少し感じますが、あの激痛に比べたら痛い部類に入らないくらい(;´・ω・)
痔瘻かも?
手術をしてから2日目、病院で経過を診てもらいます。もう大丈夫なようです!
しかし、今回の膿の原因が痔瘻(じろう)かも知れないとのことで、一週間後に検査の予約を入れました。
もしこの痔瘻だったとしたら、また大変です。そうではないことを願う一週間でした。。
痔瘻(じろう、英: anal fistula)は、肛門の周辺に穴ができて、そこから膿が出る疾患。肛門部に膿のトンネル(瘻管)が出来た状態のことを言う。蓮痔、穴痔とも呼ばれる。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%97%94%E7%98%BB
再び検査
ついに検査の日が来ました。
この間と同じエコー検査です。どうか痔瘻ではありませんように…と不安でいっぱいです。もしも痔瘻だったら、手術をしないといけないんですって。どうかどうか違いますように。
そして結果は痔瘻ではありませんでした(*´▽`*)
今回は、皮膚の表面からたまたま入った細菌のせいだったようです。それがこんなに大変なことになったなんて!あと、痔にはなってると言われてまた薬をもらいました。
最初の病院の診断もあながち間違ってはいなかったようです。
激痛体験の感想
最初に違和感を感じて病院へ行くまで3日間。
1番目の病院で痔と言われ、2番目の病院で肛門周囲膿瘍であることが判明したのですが、最初は腫れもなかったように思えます。だから痔と判断されたのでしょうか。。
切開した頃には、かなりの大きさの腫れ×2か所で重症でした。ここで7日目です。
あと少し遅ければ死んでたかも、なんて言われ本当に怖い思いをしました。
40代でこのような死に方なんて、悔いのありすぎる人生です…。
振り返ると、痛かったのは切開するまでの7日間。
もっと早くわかっていれば、すぐに痛みから解放されていたのですがね。
その後、痔瘻かも?の検査を再びして違ったことが判明したのが16日目、でした。
もうあのような思いは二度と経験したくありません。
最後に、このような病気もあるよと言う体験記でした。
お読みいただきまして、ありがとうございます。